カミサマの出現地
第一発見の記録、出現の様子、防壁内外での出現の差、
概要にもある通り、最初に発見されたのは現在から100年前の当時まだ西アフリカと呼ばれていた島での事。文明が崩壊し人が住めなくなった街の中で、偶然にも難民救助用ドローンがその存在を発見した。
アルマデルが初めて発見したそのカミサマは、グズグズに瓦解しかかった人型であり、カミサマの種族名として「エフォンドレント」と名付けられた。
彼女はアルマデルの研究によって、最期は5mm角に刻まれ命を落とした。
イーコールが何かを取り込むと、その取り込んだ質量と同等の膨張をイーコールが果たすこととなる。それによって視認できないほどの微細なイーコールは空気中のチリなどを取り込み、膨張していき捕食対象を広げる。
故に出現の過程として、肉眼ではその差に気付けない程の成長を繰り返して巨大化していく為、完全にカミサマになる前のその個体を捕獲もしくは駆除することは可能である。
しかし、問題は空気中のどこにでも存在するという事である。
この地球の侵蝕が進んでいない安全地帯は世界に点々と存在し、その面積の合計は地表の30%と言われている。その30%の範囲内でも、空気中にイーコールは存在する。
つまり、その安全地帯を囲う様に出来た防壁の内側でもカミサマが出現する確率は十分に有り、下級の研究員達は未然に防ぐ為、神格化する前のイーコールを物理的に潰して回っている。
防壁外での出現対しては難民救助用ドローンが常に世界中を飛び回り、見つけ次第最寄りの支部に通知される事になっている。また、神格化前のイーコールはドローンによって潰され、カミサマの増加量を抑制している。
ただし、完全に抑止する事は出来ず、ほぼ無限に湧き出るカミサマ達は未だに増加の一途を辿っている。